What is the Blues?

レッド、ホワイト & ブルース [DVD]

レッド、ホワイト & ブルース [DVD]

今や言う必要もないだろうが、Blues Movie Projectの一枚。
http://www.pbs.org/theblues/index.html
このDVDでは、イギリスでのリバイバルブームからマディー・ウォーターズやレイ・チャールズなどのブルースを発見するに至り、アメリカへ逆輸入する間を生きた者が語るあの頃を中心とする。インタビューに出てくるのは、そういうわけでイギリス産アーティストばかり。Jeff Beck, Chris Farlowe, Eric Clapton, Van Morrison, Steve Winwoodなど。
アメリカの音楽に憧れ、必至で海の向こうのレコードを集め、米軍ラジオは宇宙から聞こえてくるみたいだったと楽しそうに話をする様子など、特に共感にまでも至らず、ふーん、へー、で片付けてしまった感がある。一緒に見ていた母が、Booker t. and the M.G.sのGreen Onionsを聴いてオルガンを買ったとか、東京に来て初めて米軍ラジオを聴けるようになったとか、上に書いたような人たちといわゆる同世代(ちょっと下か)ということもあってやってたことが被ってたりと、これはこれで知らなかったので興味深かった。
B.B. Kingが英国産ブルースを認めて、彼等の登場がなかったら今でもアメリカの黒人音楽に光は当たってなかっただろうと言っていたのは謙虚すぎるように感じたが、白人がブルースを演奏することによって黒人の音楽がポピュラーになる事自体それはそれでいいと言う黒人の意見としてなら、まあなんとかわからなくもない。
特に興味深かったのは、ブルースとは何かというそれぞれの答え。「シンプルで、誰にもできる。 使うコードは魔法の3つ、地球と太陽と月とも言えるしー男と女と神とも言える。」「今我々が生きてる人生 過去に生きた人生 これから生きるだろう人生 それを歌っている。だから惹かれる。人生を歌っているからだ。」という言葉には素直に痺れた。