友部正人の唄
まったく、凄い人がいたものである。
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これは73年の作品。調べてみると、未だ彼は現役の人のようだ。和製ボブ・ディランという称号まであるらしい。なるほど、私が痺れたわけである。
誰かさんが誰かさんの鼻を切り落とす、切り落とされた鼻がはなしいと言って泣く、耳はテーブルの上でみみしいと泣く、口は口惜しいと言って泣く、鼻も耳も口もない綺麗な人間たちが右手に茶碗、左手に箸を持って新宿へ行進していくのを見た、今度会った時は、もっともっと凶暴でありますように、、ああなんて素晴らしいんだろうか。彼は「乾杯」という曲の中で、こんな風に歌った。
B面の自動車レースブルースは、ディランを没頭させる。だけどそこから映し出される光景は日本という土地の物だ。夢のカリフォルニア、という曲もある。ここではディランの曲名まで出てくるのだから、そうとうの影響を受けたのだろう。(オフィシャルサイトにはライクアローリングストーンを聴いて曲作りを始めたとあった)
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このぼくをせいいっぱい好きになっておくれ、そして今度の夏が来たらさっさと忘れておくれ、ねえいつまでも信用おけないきみとぼくでいよう、そうさきみは素敵な女の子だよ、健全なお喋りはきみを醜くするだけだよ、そうさきみは素敵な女の子だよ、決して幸せになることなんかない、、、そして焼け付く夏にさっさと死んでしまいなさい(反復より)
すげえ、と痺れる他がない。今日のこの発見は、ここ数ヶ月でいちばん衝撃的だった。彼の他の作品も是非これから探っていきたいと思う。歌っている最中に、すこし笑っちゃったりする仕草がとてもディランに似ている。母に聴いたところ、昔父が相当この人に入れ込んでいたらしい。やはり親子は似るものだなあと思った。